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2025年度カンボジア農業支援(米銀行)プロジェクト活動報告 (2026年1月25〜26日)

  • 2月20日
  • 読了時間: 7分

2020 年に設立されたバッタンバン州の“仏陀協同組合”事業は、コロナ禍で一時中断した時期もあり今年度で第4期目となります。引き続き現地トレーナーのトウェンさんに運営指導とフォローアップをお願いするとともに、現地に赴き視察とモニタリングを行ってきました。


●プロジェクト概要

セービング・グループ(仏陀協同組合)の概要と運営の仕組み


2019 年の洪水発生時に CEP より緊急支援を行ったひと家族あたり$50を返済してもらい、その 資金を原資としてバッタンバン州2カ村にて設立、2022 年より開始。 (プレイプリエル村1グループ、タグネン村3グループ、計4グループ) 各グループ内で運営委員会の役員を3名選出し、代表、書記、会計係などを決める。 各グループは集会を開き、定例会の周期(毎週または毎月 1 回)、ローンや預金額の上限、利子率、 ローンの返済時期(月々または 1 年の一括返済)などのルールを決める。 借入れ希望者は目的や借入額、返済時期などを申請し、委員会内で審査の上決定し貸付けする。

ローンの枠とは別に、メンバー各自の状況に応じて毎月少額の預金をし、1年会期終了時に各自の 預金額に応じて分配される。 利子は委員会の運営費(10%)や役員手当(30%)、緊急時のための備蓄費(10%)に当て、残り 50%は 預金をしたメンバー各自の分配金に加算される。


●プロジェクト実施状況

<バッタンバン州プレイプリエル村>


4期目の受益者:セービング(積立て)42 名、小規模融資34 名 原資 2,700 ドル+積立 100 ドル=2,800 ドル


融資を受けた34名のうち新規の貸付け者は5名。2025 年 4 月に行われた3期目の決算集会にて、受益者全員が借入金を返済し新たな受益者に貸付が行 われたとのこと。 借入金の使途は今年もほとんどが稲作に必要な肥料や除草剤などの購入に充てられたそうですが、1名 のみ医薬品を仕入れて売る商売の元手として利用した人がいたそうです。 また一部は飼っている鶏や牛の餌代としても使われ、とても役に立ったという話も聞きました。

セービング(積立て)は42名中女性が14名で、今期積み立て総額 1,348 ドル、利息 485 ドル。 利子のうち役員報酬の一部を協同組合の原資として繰入れ組合の原資を増やすことができたそうで、こ れにはトレーナーのトウェンさんも他ではない取り組みだと喜んでいました。


米銀行は昨年30名から増加し38名になったそうで、雨季の降雨量が少なかった割には豊作で、収穫 高は昨年より少し増え21.2トンあったそうです。 利子として回収された種籾は次の植え付けまで保管され、メンバー同士で交換し良い品種を残すよう工 夫しているとのことでした。また毎年の米の収穫が一定していないため、自分たちの食糧としてもスト ックできる余裕ができたというお話しがあり、運営が安定していることに安堵しました。




<バッタンバン州タグネン村>


グループ1:4期目の受益者24名、セービング(積立て)13名

原資 2,400 ドル+積立 200 ドル =合計 2,600 ドル

グループ3:4期目の受益者33名、セービング(積立て)33名

原資 3,200 ドル+積立 150 ドル =合計 3,350 ドル


グループ1の融資者のうち女性が10名、ただし半数の人が昨年の3期目終了時に利子のみ返済、2025年度にそのまま借入れを引き継ぐ形になっており、期末に元金も全て返し終えた人は半数にとどまったとのこと、これは注意を要する点です。

借入金の使途は同じく稲作に関わる肥料や除草剤などに使われたとのこと、今年の米の収穫は雨季の雨が少なかったがまずまずの出来で、米の売値は昨年より少し良いとのこと、1kg=700〜720リエルくらいとのことです。

セービング(積立)13名のうち1名は新しいメンバーで、積立回数はそれほど多くはないが利子の一部をストックし原資を増やすことができたそうです。

Savon氏の甥Tim氏と孫娘のMonさんが運営委員会の役員となり、帳簿もきちんと記帳・整理されていました。セービングメンバー各自の積立手帳も作られており分かりやすく工夫されていました。


グループ3はメンバー全員が昨年5月のミーティング時までに元本・利子とも完済し新しく借り入れを行ったとのこと、ここは水が豊富にあるため米を年に2〜3回収穫することができ、そのため貸付も人によっては数回行うことがあるとのこと、その際は役員が立ち合い貸付を行なっているそうです。トレーナーのトウェンさんが帳簿を確認すると若干記載間違いがあったようですが、おおむね良く記帳・整理されているようでした。グループ内の話し合いにより積立金の利子から一部を原資に繰入れ原資を増やすこともできたそうで、徐々に受益者が広がっているのを見てとても喜ばしく感じました。

役員はPhun氏と息子Yi氏が主となり運営されているようです。


米銀行はメンバーが少なくなったものの何とか運営されており、離れた場所の村人も参加しているそうです。米銀行では返済をお金でなく米でできるという利点があり、引き続きセービンググループと並行してやる意味があるとのことでした。




昨年の懸案だったグループ2については、昨年の時点で貸付金の返済が全く進まずグループ3へ編入するという話になっていましたが、代表のPatt氏となかなか連絡が取れず滞っていたようです。

今回の訪問でやっと本人と直接会ってお話しすることができました。

Patt氏によると、未返済者については自分が全て把握しておりリストもある、今年も各メンバーを回り引き続き返済を促していくので、グループ3への編入はもう少し待ってほしいとのことでした。

相談の結果本人の意思を尊重し、トレーナーないしシダさんと定期的に連絡をとり順次状況を報告することを条件にもう少し様子を見ることとしました。















今回の訪問でお土産としてローカルスナックやジュース、塗り絵などを持参したところ、どこからともなく子供達が現れミーティングの後は賑やかな座談会となり子供たちとも交流することができました。




⚫︎プロジェクト総括と今後の展望

バッタンバン州2か村でのセービンググループ(仏陀協同組合)も4期目となり、タグネン村のグループ2を除いて順調に運営され、かなり定着してきた感があります。

特に村人たちが自分たちで積み立てたお金の利子分をストックして原資に振替えるというやり方は、共同組合のメンバー同士の結束を強めると共に、融資の枠を広げより多くの人が利用できるようになるという点で、とても大きな進展と言えます。

そして新たに融資を受けようとするメンバーには、最低1〜2ヶ月間の積立を義務付けるなど未返済防止機能も設けているところなど、制度を安定させるために良く工夫されていると感じました。

今後はタグネン村グループ1と2の返済状況を注視しつつ、組合の運営は各グループの自治に委ねる方向で、引き続き推移を見守っていきたいと思います。


他方昨年勃発したタイ〜カンボジア国境での紛争により、この2か村も少なからず影響を受けていました。直接爆撃や破壊行為は受けていなくても、近くに落ちた爆弾で橋が決壊して一時的に避難したり、タイへ出稼ぎに行っていた人々が仕事を失ったり、タイからの物資が入ってこなくなるなどの問題が生じているようです。それでも村人たちは抜け道を使ってタイで仕事をしたり、カンボジア産の物資で間に合わせるなどどうにかやりくりして暮らしているようで、人々の表情にはそれほど悲壮感は見られませんでした。


最後になりますが、私たちがプレイプリエル村に作った最初の貯水池『仏陀の池1』が、乾季の真っ盛りであるこの季節にも満々と水を湛えていたのは大変嬉しく、この池は掘った後底から湧き水が出て水が絶えることがないという、まさに恵みの池であり今年も美しく豊かな姿を見せてくれました。



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