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コミュニティ支援事業/図書館・プレイパーク構想@シェムリアップ・ヴァリン地区  2023年11月29日

2019年、私たちの活動パートナーであるシダさんからの提案で、シェムリアップ市街から車で約1時間のところにある土地を共同購入しました。

タイ国境に近いこの地ではタイへ働きに行く人が多く、きちんとした親のケアを受けられない子供が多いこと、子供たちは学校へ行ったり行かなかったりで授業についていけず、読み書きもできない子供もいるという問題があるとのことで、そのような子供たちの居場所として図書館を作りたいというシダさんの希望があり、数年かけて少しずつ場所を整備してきました。

 

シダさんが本やおもちゃ、子供用の教材などを少しずつ集め、子供に本を読んで聞かせたり宿題を手伝ったり、時にはおやつや食べ物を用意したりなどして世話をしており、今では20〜30人の子供たちが集まる拠り所になっているようでした。



  



ただ今のところ、これらの活動がほとんどシダさんのポケットマネーやシダさんの知り合いからの寄付などで賄われており、この状態をずっと続けていくのは無理があります。

持続的に運営していくためには何らかの収入を得て回していけるような仕組みを作らなければいけない、と同時にこの場所を子供たちだけでなく地域の住民にとっても役に立つようにしたいとの希望があり、プレイパーク構想へと発展したのでした。

 

大まかな構想としては、図書館の他に自転車やアスレチックなど子供の遊び場を充実させる、と同時にバーベキュー、キャンプなどの施設も併設し親子で楽しめるような場所にするというもの。

それに付随して軽食や飲み物、地元の工芸品・特産品を活かしたお土産なども地域の人に協力してもらい販売することで、収入を得られるようにし雇用創出にも繋げられるようにする。

また将来的には外国人を含む観光客を誘致しエコツアーやスタディーツアーなども提供できるのではないか、と夢は広がってきました。

 

手始めに他では見られない特色のある食べ物、例えば和風テイストの麺などを販売してはどうかというアイディアが出され、まずは現地で手に入る食材を調べ、費用対効果やカンボジアの人の口に合うかどうかなど、実際に作って試食会を開くことになりました。

試食会といっても、シダさんの家族だけでなくそこに遊びに来る子供たちの分も作らなければなりません。ただでさえ日本人がやって来るということで興味津々の子供たち、いったい何人集まるのか?

できる限りたくさん用意しなければと食材もたくさん仕入れ、一大昼食会となりました。

 

大きな鍋を持ち出してスープを作り、麺だけでは足りないと大釜でご飯も炊き、大調理の末に盛大なランチ会になりましたが、子供たちは列をなして麺の皿を受け取りペロリと平らげてはまたおかわりと旺盛な食欲で、味が気に入ってくれたのは間違いありません。そして案の定麺だけでは食べ足りず炊いたお米でおにぎりを作って食べてもらいましたが、こちらも大好評でむしろ麺より美味しいとの意見も。

あっという間に鍋の底が尽きてしまいました。





食事の後シダさんと敷地を歩いて回り、いろいろな構想を話し合いました。

シダさんが少しずつ植えた竹やココナツの木の他、小さな池がいくつかあり、敷地の周りに水路を作りたい、コテージを建ててホームステイできるようにしたい、などいろいろ夢があるようでしたが、それには莫大な資金が必要になります。

シダさんの土地と隣の間の細長い土地が他の人の所有になっているため、たくさんの人が来られるようにするためにはこの土地を購入する必要があること、など課題もあるようでした。

 

和風テイストの麺については、材料の原価や雇う人の給料、看板の設置など細かい部分まで話し合いましたが、最終的に観光客が少ない今のタイミングではまだ時期尚早とのことで、結局リスクの少ない自転車修理業から始めることになりました。この周辺で自転車やバイクなどの修理をできる店がないこと、その技術を持っている人が近くにいるので修理そのものはその人に来てやってもらい、材料や部品、工具などを仕入れて部品の売り上げなどを収益にするとのこと。さっそく数日後には母家の脇に屋根を張り出し準備が整えられていました。


シダさんは今後も図書館を整備したり子供たちの面倒をみながら、この事業が持続可能になるよう、また地域の人たちにも還元できるよう少しずつ事業を拡大していきたいとのことで、私たちも子供たちの成長や地域の発展に役立つよう何か手助けをしたいという思いがあるので、今後の状況を見守りつつ、協力してできることをしていきたいと思います。




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