◆かんたん用語解説

 

※1)慈悲…わかりやすく一般的な言葉でいうと「思いやる心とおこない」ということです。思いやる、という行為は相の状態に共感したり想像するということからはじまります。それ自体、人が持つ大切な能力のひとつなのですが、そこには、私たちの自己中心的な思い込み、というものも入りやすいものです。かわいそうだから、恵んでやる、という上から目線の行為ですと、自己満足にすきない結果となり、場合によっては、むしろ相手の心を傷つけることになりかねません。また、自分の子どもや家族だけ或いは自国だけが良くなれば、という限定的な思いやりは、結局周囲、あるいはお互いを不幸にしてゆくものです。

これに比べ仏様の慈悲とは、以上のような限定した思いやりではなく、太陽があまねく地上を照らすように全ての人々や人以外の全体への広い思いやりです。しかも相手の苦しみをわが苦しみと感じるという同じ地点に立ったところから発する深い思いやりなのでやさしく救われてゆく、というものなのです。

智慧と慈悲とは、互いに相関しており、智慧によって慈悲が育まれ、慈悲の心が他をたすける智慧となって表されます。

仏様は、ひとつの家庭だけの愛情の持ち主としての親ではなく、人類・生命全体の大親にも喩えられますが、親が子どもを立派な成人になるよう育てるように、私たちが上記のような広く深い慈悲と智慧を持った人間に成長するようにといつでも見守ってくれています。たとえ姿形は、見えなくとも・・・。

わたしたちは、とかく限定された思いやりしか持ちえませんが、それを超えた慈悲があるということと、子が大人に成ってゆくようにそれが私たち自身の可能性でもあることを知って、大きな慈悲の持ち主に成長してゆきたいものと思います。

 

 

※2)智慧…私たちは、生まれ育った家庭環境、教育環境、その後のさまざまな人との出会い、文化・文明などの影響を受けながら、うまく生き抜いてゆくための知恵を身につけてゆきます。

それも私たちが、受けたり努力したりして身につけた人間力のひとつなのですが、自分や自分の周辺にいる人たちにとって都合の良い力であることが多いのです。

仏様の「ちえ(智慧)」とは、そういう限定されたものではなく、自分のみならず、すべての人々が共に幸福に生きることができるための「ちえ(智慧)」です。

さらにそれは、人間社会だけに止まりません。他の生物や自然環境、目に見えないものも含めた、ありとあらゆる存在との「和」を実現してゆく、しかも時代の変遷をも超えた力なのです。

こうした力を自ら得、しかも他の 人にも伝えることができる力、これが仏様の智慧の力なのです。こうした智慧を学ぶことにより、私たちは、不安、恐怖、怨み、貪りなどのさまざまな迷いをこえて深い平安を得、平和な社会を創ることができるのです。このような仏様の「ちえ」を通常の知恵とわけるために私たちは、「智慧」という文字を使っています。

 

仏様…仏様とは、釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)をはじめ、この世の真理に目覚め、慈悲と智慧を表した人のこと

※3)相互扶助…ある程度の生活の糧が得られるようになり、他者への依存心から精神的にも自立した状態になることが最初の段階です。そして自立した者どうしが、対等な関係の中でそれぞれの足りない部分や必要な物を補い合ったり、互いに精神的に励ましあい高め合う平和で豊かな関係。人は、ひとりでは生きているものではなく、お互いの関係の中ではじめて生かされるようにして生きていることを自覚し、他に感謝しつつ、だからこそたがいに助け合って生きてゆくことが大切であるということを知ることは、幸福な人生や社会を創ることに通じます。

 

※4)伝統的叡智…はるかな過去から時代の風雪にもたえて磨きぬかれた智慧の結晶。ここでは、主に仏教とその実践を通して人類が培い抽出した智慧。仏教だけでなく、他のあらゆる叡智(三大宗教、儒教、道教、神道、アニミズム、哲学、現代諸科学などなど)に学ぶ姿勢が大切です。

 

※5)仏教精神…文字通り、仏様の教えに基づいた精神、ということになります。今日仏教経典といわれるものは、実に膨大なものであり、それ全体を読破し、なおかつ理解し得る人は、稀有な人とされます。しかし、その根本精神は何かと言うと先に述べた「慈悲」と「智慧」であり、これが仏様の本質そのものでもあります。

そのような「仏様の心をわが心として」生き、活動すること、つまり自ら仏様のような慈悲と智慧を発揮してゆこうとする心、そしてその精神を自他ともに培うことが、自分や他人また社会をも幸せにする基となるのです。

そのために仏教経典等に学び、自らの潜在的仏陀の可能性(仏性)を開きながら社会活動をしてゆくこと、また活動をしてゆく中で社会の矛盾や難問に直面した時に、そのことを課題として解決の道を教えに尋ね、自らを磨き高めることが、大切なのです。

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