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CEPとは

 

近年のカンボジアはめざましい経済発展をとげていますが、その実態は現在も後発開発途上国の位置づけであり、国民の約46%、主に農村部の人々が貧困に喘いでいる状況です。

 

内戦終結後20年以上にわたり、海外から様々な支援がなされてきたにも関わらず、なぜカンボジアは貧困から抜け出せないのでしょうか?

 

それを突き詰めると、以下の3つの要因が考えられます。

①長年の内戦とポルポト政権下での知識階級層を中心とした虐殺や飢餓により全人口の約1/3が失われてしまったことによる、文化や伝統の喪失​

②グローバル経済の波に飲み込まれ、自国の産業が育たないまま、外国企業に経済的に支配されていること。 

③海外からの資本流入により急激に開発が進んだことにより、物質・拝金主義が横行していること。

 

また長年外からの支援に頼ってきた弊害として、自分たちの力で問題を解決したり、自国にあるものを利用して物を生み出したり、といった自助努力の力を失ってしまったような感があります。

 

そこで私たちは、今までの物的なものが中心だった支援のあり方から転換し、心の支援に重きを置いた支援のあり方が必要なのではないか、そしてカンボジアは世界最大の仏教国であることから、人々の心に一番馴染んでいる仏教をその拠り所とするのが良いと考えました。

また現代の資本主義やグローバル経済が波及するにつれ、日本や世界中で、精神的荒廃や貧富の格差、地球環境の破壊などを招いてきたことへの反省から、カンボジア人の素朴な優しさや、ゆったりとした生活様式に学ぶ面もたくさんある、ということにも気づきました。

 

 

 

CEP: Cambodia Empowerment Project

 

Empowerment(エンパワメント=湧活)とは、人びとに夢や希望を与え、勇気づけ、人が本来持っているすばらしい、生きる力を湧き出させることです。

 

人は誰もが、すばらしい力を持って生まれてきます。
そして生涯、すばらしい力を発揮し続けることができます。
そのすばらしい力を引きだすことがエンパワメント、ちょうど清水が泉からこんこんと湧き出るように、一人ひとりに潜んでいる活力や可能性を湧き出させることが湧活です。

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私たちはカンボジアの人々に寄り添い、お互いの考えや良い面を学び合いながら、以下のような心の支援をしていきたいと思っています。

 

①紙芝居や絵本を通して、子供たちに他への思いやりや慈しみの心を育む。

②お金や物だけでなく、本当の意味での人の幸福とは何か、ということを共に考える。

③カンボジアの文化や伝統をもう一度見直し、良い物を受け継ぎ大切にする心を育む。

④カンボジアが抱える問題を正しく見極め、自分たちの力で解決していこう、という意識を育てる。

 

また一方で、経済発展に取り残された形の地方経済を活性化するために、以下のような支援を考えています。

 

①地元の資源を活かした、現地の人たちの生活を支える事業の立ち上げ支援

②事業を通じてカンボジアの将来を担う人材を育てる。

③将来的に、現地の人だけで運営できる体制を整える。

④本当の意味で持続可能な発展とは何か、ということを共に考え模索する。

⑤人々が、搾取されることなく希望を持って生きていける地域づくりをサポートする。

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