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チョルラン村視察

カンダール州にあるこの村は、去年の7月に次いで2度目の訪問になります。

前回の調査では、まどかさんのお父様が対応してくれましたが、今回は平日の訪問ということでお父様のご都合が付かず、村長さんに村内を案内していただきました。 まずは前回村の人口は約 1,000 人と伺っていましたが、今回村長さんに直接お聞きしたと ころ、実際は 110 世帯 502 人であることが判明、ちなみに男女比は男性 241 名、女性 261 名とのこと。

今回訪問したのはお寺、パームシュガー生産者、小学校の3ヶ所です。

* お寺 このお寺はまだ正式に認定を受けていないようで、 そのためか名称は聞きませんでした。 前回した時にいた2人のお坊さんのうち、1人は人が変わっており、新しい方のお坊さんがメインの僧侶だとのことでした。 お寺に集まって下さったのはそのお坊さんお2人 と村長さん、お坊さんのお世話等をしてくださっていると思われる尼さん3名ほどと、子供達3~4人でした。 まずはまどかさんに私たちCEPの概要を説明してもらい、仏教絵本の説明をし、ちょうど子供達もいたので、その場でまどかさんに紙芝居を上映してもらいました。お寺では朝5時と夕方5時に経を唱えるそうで、その時には尼さんや村の子供達数人が来ること、月4回の仏教の大切な日には、読経の時間に村人も参加し、20~30人ほど集まるとのことでした。またその日にお坊さんは村人に説法したり、いろいろな生活の相談に乗ったりするそうです。最後に仏教絵本と持参した常備薬、小額のお布施をし、この本を使って子供達や村人と交 流する機会を設けて欲しいとお願いしたところ、そうすると答えて下さいました。前述した通り、このお寺はまだ正式に設立していない状態で、本堂の床や境内の四方に穴 が開いていたのでその訳を尋ねると、12月に正式なお寺になる儀式があるそうで、その時この穴の中にこの地にある怨念その他、様々な悪いものを埋め込んで封印する、この穴は そのためにあるのだ、というお話を聞きました。

* 小学校 全校生徒数 330 名、教師7名、教室は4棟あり12クラスの授業がある。 保育園もあるよう。生徒数に対してトイレの数が足りない、とのこと。 午前中の授業が終わり、もう生徒は帰宅してしまったとのことで、慌てて先生に再度子

供たちを集めて欲しいとお願いしたところ、そうは 言ってもそれほど集まってくれないだろうと思って行ってみたら、予想を上回る200 名以上の子供たちが待ち受けていてくれてびっくりしました。 私たちの乗った車が到着すると、校庭で各々たむろ していた子供たちが一気に車に押し寄せ、一時騒然 となりましたが、先生の指示で大きな木下に全員整 列、まさにぎっしりとすし詰め状態に並んだ生徒達 を前に、まずは大法先生があいさつと歌を披露し、続いてまどかさんが紙芝居を上映、そして持参した絵本と文房具、サッカーボールなどを贈呈した後、最後に再び大法先生が子 供たちの健康と幸せ、そして勉学が成就することを願ってご祈祷し、皆さんで記念写真を 撮ってお別れしました。 先生達とは言葉が通じず、ただご挨拶を交わしただけで終わってしまいましたが、真摯に 子供たちを指導している様子が感じられ、カンボジアの教育もまんざらではない、こうして一生懸命子供達のためにやって下さっている先生も中にはいらっしゃるのだと、希望を 抱きました。 ちなみにチョルラン村には小学校と中学校はあるが、高校以上の学校はなく、中学校を卒 業した子供達は、プノンペンの高校や大学へ進学するそうです。

* パームシュガー生産者 前回訪れた時と同じお宅を案内されましたが、なぜ か前回とは違う方がインタビューに答えて下さり、 恐らく前回は家主以外の方が集まって下さったのだと思います。 パームシュガーの生産はまだ始まっておらず、奥さまは近郊の縫製工場に働きに行っているとのこと でした。 このお宅は稲作もしており、ちょうど雨期米の収穫が終わったところのようで、その農間 期の12月中旬から5月中旬にかけてパームシュガーを作っているそうです。 収穫期には奥さまと2人で一人一日15kg ずつ、30kg のパームシュガーが生産可能で、 大鍋で一度に10~12kg のパーム液を煮ることができるそうです。 作るパームシュガーは固形状で、できたものはマーケットから買付に来、1kg=2,800~ 3,500 リエルで買い取られるとのこと。 パームシュガーを煮るための薪は最近少なく、薪の代わりに奥さんが工場からもらってく る半端な生地や木屑を使っているそうです。 もしここで粉末状のパームシュガーを作れる環境が整えられたら作りたいか?との質問に、

作れるならぜひ作ってみたい、との意欲を見せていらっしゃいました。 このお宅ではパームシュガーとは別に、家族や生活の状況などもインタビューしました。 家族は4人、奥さんと小学校、中学校の子供2人がおり、子供達は村の学校へ通っている そうです。お米は一家で毎年1回の収穫で2~3t 作り、1kg=1,000~1,200 リエルで売 っているとのこと。また種もみは1kg=4,000 リエルで買っている、高いけれど F1など の品種は使いたくない。 脱穀した後のもみ殻はぬかのように粉にし、家畜のえさにしているとのこと。 また家の敷地内にインゲン、冬瓜、かぼちゃ、ヘチマなどの野菜を栽培し、自分たちが食 べる野菜の足しにしているとのこと。 炊事は主に薪でしているが、中には電気炊飯器を使っている家もあるそうです。 水は飲料も含めて井戸の水を使っているが、近く水道が引かれる予定があるとのこと。 村人の生活状況に関しては、この1件しか調べられませんでしたが、この家庭がほぼこの 村の平均レベルではないかと思われ、やはり地方の村に比べるとプノンペン市内にも近く、 人々の生活はそれほど苦しいというほどではなく、そこそこの生活を送っていること、ま た子供の教育にも熱心で、できるだけ子供を大学まで行かせたい、と願っている両親が多 いのではないか、と思われました。

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