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パンニャ・サストラ大学訪問(2018年7月11日)

スレイマオさんの紹介で、今回のカンボジア訪問中急きょ決まった訪問で、

思いがけず学長のKol Pheng氏との面談が叶いました。

大学を訪問する前に、アシスタントのKa ThearithさんMoen Savoeunさんとお会いし、有志の学生を集めたユースクラブの話を伺ったところ、素晴らしい活動をされていました。

彼らはカンボジア全土に若者のネットワークをつなげ、主に環境保護に着目した活動をしているそうで、地方の村に行き植林や、一緒にご飯を作って食べるなどの交流をしながら、子供達に自然の大切さや保護のし方を教えているとのこと。

Loving(愛)Caring(保護)Sharing(共有)をスローガンに、各地にある10個のユースクラブが連携し、共に学び社会をより良くする活動をしているというお話を聞き、とても嬉しく感激しました。

活動の資金もほとんど自分達で調達し、生活費を少しずつ削ってお金を貯めたり、卒業生やお坊さんのグループなどに働きかけて寄付を募ったりなど、企業や海外のNGOからの支援を受けることはしていないそうで、この点も感心しました。

私たちの活動や絵本の話をしたところ、それは自分たちのやっていることと共通点がある、特に衛生教育に関しては今まさに計画しているプログラムと合致しているので、ぜひコラボしてやりたいということになりました。

ひとしきり話が盛り上がったところで、いよいよ大学を訪れ学長との面会に臨みました。

Kol Pheng氏は小柄で落ち着いた物腰の方でしたが、眼光鋭く威厳を感じさせる風貌でした。

氏は内戦を避け数年間アメリカに留学されていたそうですが、戦後1998年に帰国し以来カンボジアの教育復興のために尽力されてきたとのこと、86歳になられた今でも精力的に活動し、忙しい時は夜も寝ずに働くこともあるそうです。

岡田氏が四方僧伽の時代も含めた私たちの活動の経緯と理念をかいつまんでお話しすると、とても共感してくださり、カンボジアの復興のために多大な支援をしてくれたことにとても感謝する、私がもう少し若かったら是非一緒に活動したかった、とおっしゃってくださいました。

それまで物的支援を中心にしてきた中で、何か大切なもの「心」が欠けている気がしたこと、それを取り戻して真にカンボジアの人が幸せになるためには、仏教が不可欠だと痛感していること、今の仏教は日本もそうだがご利益宗教になってしまっている、そうではなく本当のお釈迦様の教えに立ち返り、難しいお経や教訓よりもっと簡単な言葉で分かりやすく仏教をお伝えするのが私たちの役目だと思うと述べると、やはりまだ戦争やポルポトの爪痕は深く、病のように国の中に溜まっている、この国の闇を取り除くには100年くらいかかるかもしれないとおっしゃり、カンボジアの現状について私たちと同じ認識を持っていらっしゃるように感じました。

大学では芸術・文字・古典文学、科学技術、国際コミュニケーション、経済、教育など様々な学部がありますが、一貫して英語の能力と人間形成に力を注ぎ、将来のカンボジアを背負って立つ全人的な教育がされているようでした。科目として仏教を学ぶことはしなくても、やはり学長の理念と方針がそのまま仏教に通じているため、自ずとそれが反映されているように感じられました。

岡田氏が恐れ多くもマハー・ゴーサナンダ師に言及し、師がお寺の中に籠もるのでなく、積極的に社会と関わりを持ち人々を導いていた、今の仏教にもそのようなことが求められているのではないかと述べると、学長からまた思いがけず、彼がアメリカに留学していた頃ちょうどマハー・ゴーサナンダ師もアメリカにおり、彼は師を自分の師匠として慕っていたとのこと、大学にもマハー・ゴーサナンダ師の部屋があるのですよと教えてくださり、ここでもご縁がつながったようで感無量の気持ちになりました。

最後に今後何か協力できることがあれば、喜んでしたいというありがたいお言葉をいただき、

固い握手を交わしてお別れしました。

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