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Bounithさんミーティング


Bounithさんはプノンペンの医大で学んでいる医学生。昔大法上人がカンボジアに赴任していた頃のご縁で、10年ぶりの再会となりました。

彼は貧しい家庭に育ち、とても苦労しながら勉学の道を歩んできましたが、将来は医者となって地方に赴任し、貧しい人や子供たちの診療をしたいとのこと。

今のカンボジアにはお金のために機械的に患者を診察している医者がたくさんいるが、本当の医療は患者の心も含めた全体的なものであるべきという信念を持った、とても情熱的な青年でした。

私たちの作った仏教絵本にも興味を持ってくださり、友人の住むお寺を紹介してくれたりなど積極的に動いてくれました。

カンボジアでの衛生教育についてお聞きしたところ、それはとても必要で、特に子供達には手洗いや爪切りなど、基本的な事を教えることで防げる病気がたくさんある、とのこと。

私たちが計画している衛生教育プロジェクトの内容選定にも協力してくれることになりました。2回目の話し合いで、以下のような衛生教育と応急処置の基礎的な項目が上がりました。

<基礎知識>

  • 手洗い…雑菌を除くためできるだけ石鹸を使って洗う。洗い方など絵で表示

  • 歯磨き…虫歯や雑菌予防。手順や注意点など絵で表示

  • 爪切り…爪の間などに菌が入るのを防ぐ。

  • 靴を履く…裸足でいると怪我をしやすく、傷口から菌が入るのを防ぐ。

  • 水の浄化…生水は15分煮沸するか、SIERK MROMという薬品で浄化する。この薬品は薬局で簡単に手に入る。水の浄化を徹底することで、多くの病気が防げる。

  • 食品の調理…特に肉,魚類はよく火を通す。

これらの実行には親の協力が不可欠であり、親にも分かりやすく、親子で繰り返し見ることができるような形を考える。パンフレット、掲示板その他

<応急処置>

  • やけど…冷たい水よりぬるま湯に浸ける方が良い。やけどの部分に歯磨き粉を付けると治りが早い。

  • 蛇に噛まれる…公式の統計はないが、年間約2,000人の人が被害に遭っていると思われる。特に郊外の山野部などで多い。基本的に有効な応急処置はなく、できるだけ早く医者に連れて行き血清を処方してもらう。その際どんな種類の蛇に噛まれたかで血清の種類が変わるので、蛇の名前や種類などがわかるよう、早見表を付ける。

  • 切り傷…止血の仕方などを絵で表示

  • 高熱…マラリアとデング熱の違い。症状の見分け方などを説明。アスピリンはデング熱には効かない。

  • 下痢…水分の補給に気をつける。経口補水液の作り方、下痢と発熱がある場合、3日以上続く場合、栄養の取り方などの対処方法。

上記の項目について、こちらである程度内容をまとめ、Bounithさんとやり取りしながらブラッシュアップしていく、ということになりました。

これらの基本的な事柄だけでも、きちんとした教育ができれば、多くの人が病気にならずに済むかもしれない、またこれをただ配って見せるだけでなく、理解し実行できるよう指導する人も必要になる、というお話をしました。

いずれにしても、今回このようなご縁ができたことはとてもありがたく、彼が今後医師への道を歩んでいく時にも、協力してできることがあるのではないかと感じ、今後も交流を深めていきたいと思いました。

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